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宇賀田会計事務所ニュース平成28年1月版

2016/01/05

新年あけましておめでとうございます。新年とは思えないほど温かい日々が続いております。経営環境も温かい一年となるといいです。本年もまた、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

1.年始の税務手続き

(1)       源泉税の納付

平成27年分年末調整済の源泉所得税を納付する期限は、納期の特例を出されている方(7月に源泉を納付している方)が20日、そうでない方は10日です。払い忘れは、即加算税となります。ご注意ください。

(2)       償却資産税の申告

1月31日までに申告が必要です。申告書もしくはハガキが届いている方が多いと思います。1月1日現在の状況を申告するのですが、決算期の関係で実際の固定資産が台帳等で処理できてない場合もあり、なかなか面倒です。とりあえず分かる範囲で申告しましょう。長野市では、毎年、エリアに区切って調査が行われています。なお、建物、土地、自動車、リース資産等は課税されないことをお忘れなく。

2.平成28年税制改正大綱の概要

 確定ではないのですが、来年の税制改正の主要な事柄を列挙してみます。

(1)法人税率の引き下げ等

法人税等の税率が今年の32%くらいから30%弱に引き下げられます。ただし、中小企業では、所得800万円までの税率は変わりません。また、大企業は、外形標準課税(所得以外の数値で課税される税金)が強化されるなどの変更があります。

(2)個人所得課税の控除

項目 概要
空き家売却の特別控除 空き家を壊した上で土地を売却した際等の場合に3千万円の所得控除
3世代同居リフォーム税額控除 3世代同居に対応したリフォームを行うと住宅ローン残高もしくは標準的な工事費用の数%を税額控除
OTC薬品医療費控除 検診、予防接種等の今まで医療費控除を受けれなかった予防医療費で1万2千円を超えた分を所得控除

(3)消費税

項目 内容
消費税の軽減税率 29年4月の消費税率10%になるときに酒・外食を除く食料品及び新聞の購読料が8%に据え置き。
外国旅行者向け減免 外国人旅行者向免税販売対象の一般物品を1万円から5千円に引き下げ

(4)その他

中小企業者が取得した機械装置の固定資産税の課税標準が3年間、2分の1になります。その代わり投資減税が縮小されるかもしれません。

まだ、これらの案は決まったわけではありませんが、今年の税制改正案は消費税の軽減税率以外は大きな改正がないようです(ただ、軽減税率は、かなりややこしい運用が想定されていますが)。今年は、参議院選挙、ひょっとすると衆議院選挙も一緒にやる可能性があるからだと言われていますが、どうなるでしょうか。

○年末年始は、やたらとテレビを見てしまいます。年始恒例らしい「大人のピタゴラスイッチ」なる科学番組を見ました。「大人の」だけに、普段の番組よりも題材が難しく、テーマは「可視化」でした。一見何が起こっているのか分からないものを見えるようにするという工夫をいろいろ紹介していました。可視化は、WEBの世界をはじめ世の中ではブームらしいです。○見えないものを見ようとする方法。分かり易いのが「拡大」です。望遠鏡もそうです。番組では、種木についたシイタケが伸びていることを可視化すべく、シイタケの頭に木を置き、伸びる動きをテコや光の反射で何千倍にもする装置を作っていました。凄く小さな動きでも拡大すれば分かります。他に着色や常温で蒸発している水の重さを数値にして測るなどの方法がありました。

○これらの方法は、対象が大なり小なり五感で認識できるけど、適度に感じるのが難しいものです。そもそも人間では認知できないものをできる世界に落とし込む可視化もあるそうです。例えば、人間には聞こえない周波数の音の周波数を引き延ばして聞こえるようにするとか。

○会計事務所の仕事は、基本的には数値化による可視化です。漠然とした「事業」を、範囲や期間を区切って、単純な貨幣価値に置き替えます。活動その他を単純に「可視化」して、それを次の経営や資金繰り、納税等に利用していってもらうわけです。本当に見えない対象も「予算」とか数値化できますが、恣意的な部分が多かったりもして、何だか分からないということも良くあります。

○見えたところで、取捨選択がとても重要です。見えているのもが正しく写した事実とは限りません。可視化の方法を考えて、妄想していると、結局見えない方が良いことが多い気もしてくるのでした。


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