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上下水道の話 3

2010/10/25

<下水道事業> 企業債残高31兆円 過剰投資が重荷に

という記事がでていました。

最近水道局に関わりが若干あるので、そこで聞いたのですが、応益者負担が原則で、汚水処理の費用や設備の維持費だけでなく、建設費の借金償還も下水道収入で弁済するのが大原則だそうです。

記事によると、その原則が守れているのが自治体の1割!

その上、2割の自治体は汚水処理費用もまかなえていないそうです。おそろしいことです。

私も、水道局に行くまで下水道の建設費用は市が全額出していると思っていたんですが、そうではないんですよね。

水は非常に大切な資源ですし、節水もすすんでいます。そうすると、下水道の使用量も落ちて、お金が足りなくなるという循環になります。人口も減れば当然水の利用料が落ち込みます。

下水道は一回作ったら維持せざるを得ません。普通の工場のように、閉鎖→リストラしてカットできるものでもなく、必ず維持管理の手間が増えていきます。その上、今は成長期に作った下水道網が老朽化して入替時期も近づいています。はてさて、どうしたらいいんでしょうか?

あと、都会の下水道は、人口密度も高く採算も取りやすい一方で、地方ではながーい管を通しても利用者は伸びにくいので田舎ほど下水道事業は難しい傾向になります。

必ず返せなくなりそうな借金がこれほどあり、全国的に放置されているというのもなんか、実に日本らしいなあと思います。31兆円という金額もすごい!リニアの建築費が5.1兆円らしいので、下水道ってばぜいたく品って感じがします。

返せなくなると、返せなくなったところが得になりそうなので、最後は破たんしたもの勝ちでしょうか?

何回か書いてる気がしますが、適当に飲める水が出て、流せる社会ってすばらしくて、カネもかかるんだなあっと本当に思います。


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