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宇賀田会計事務所ニュース 平成22年8月号

2010/08/02

みなさま宇賀田会計事務所をいつもご利用いただき、ありがとうございます。

暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。実家の老犬も暑さで弱っています。

グループ法人税制について

1.概要

今年度から施行される税制のうち、もっとも大きな影響があると思われるのがグループ法人税制です。 同一の者による完全支配関係の中の法人(100%グループ内の法人)の間での一定の取引については、税務上の損益を認識しないで繰り延べるというものです。普通の仕入は含まない限定的なものです。

2.適用されるグループ法人って?

法人税の規程なので、法人間の取引に限定されています。個人と法人の間の取引には適用されません。

(1)100%グループ内って?

同じ株主が100%を直接または間接に所有している関係です。

(2)同一の者って?

法人を所有する同一の法人、個人両方です。

個人では、同族会社の認定時の同族を含めて考えるそうです。社長が複数の親族経営会社を所有している場合には、その会社間の取引が対象になるそうです。全然、経営上関係がなくとも、いとこが持っている会社との取引でも対象となります。

今度からこういった会社があるかどうかの別表も作成することになります。

3.適用される取引

(1)損益を繰り延べる取引

繰り延べるのは全ての商取引ではありません。

固定資産、土地、有価証券、金銭債権及び繰延資産のうち売買目的有価証券と帳簿価額1000万円未満のものの取引は除外します。

土地は棚卸土地も含まれるのでご注意を!

(2)繰り延べた損益をいつ認識するの?

譲受側で、譲渡、償却、評価替え、貸倒れ、除却等を行ったときに認識します。

(3)ほかに損益を認識しない取引

100%グループ間の配当金は全額益金不算入になります。100%グループ間の寄付も払った方で全額損金不算入もらった方で益金不算入です。

実務になると、いろいろ不明点が出ると思います。複雑な具体例は個別に検討しましょう。また今度グループ会社間で土地の取引をしたければ、注意が必要です。

なお10月1日以降に行われる取引から適用されるので、現行法を適用した取引をしたい場合は、9月30日までに行いましょう。


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